NPO法人 福井恐竜博物館 後援会
中国恐竜体験の旅(雲南省) 2004年8月20日〜24日(火
)

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8月22日
 今日は当初の予定から変更になった。朝一で禄豊県恐竜博物館見学、その後、バージェスと並ぶカンブリア爆発の化石で有名な澄江(チェンジャン)に行き、博物館見学と化石ひろいの予定になった。

朝食は一同そろってホテルのレストラン。話題はバスルームの排水。床上浸水になった部屋が、いくつかあったことがわかった。

 博物館はホテルの斜め向かい100mも離れていない。まずは建物撮影。そして全員の記念撮影。ここの館長氏は童顔の若い方だが、昨日から私たちと同行している。もう顔なじみだ。最初にバックヤードへ。といっても
標本収蔵庫があるわけでない。ただの裏手といっていい。さしかけの屋根の下、ルーフェンゴサウルスの新しい骨格が組み立て途中だった。2足歩行の姿勢に組み立てられた小型の古竜脚類だ。

 振り返ると、建物脇の一隅に何やら脊椎骨がある。董教授が手招きする。チュアンジエサウルスと言っている!
これは昨日の川街で水溜りになっていた発掘現場から掘り出されたものだそうだ。古タイヤやソファーと一緒に無造作に外壁に立てかけられている。レプリカも1点あった。そちらも撮影する。かたや幕張でガラスケース内に展示、こちらは・・・対比が面白い。

 室内には恐竜骨格数体が中央に、その他の部分骨格などが壁際に展示してある。姿勢は中国の伝統的なもの。現代の眼にはやや古めかしい。ルーフェンゴサウルスの成体と幼体、ルーフェンゴサウルスはhuenei 種とmagnus 種の組み立て骨格がある。ディロフォサウルスもある。

周囲の壁際のケース内には、チュアンジエサウルスの尾椎骨や肩甲骨、ルーフェンゴサウルスの歯や肋骨や腹肋骨、さらに種を同定できない骨もある。壁画はまた時代を感じさせるものだ。

董教授から手短に展示された恐竜の説明があった。
たとえばディロフォサウルスはアメリカで発見されているものに似ているので、この時代、中国とアメリカの間に地理的つながりがあったのだろう・・・などである。

 恐竜以外の展示室には猿人化石などがあったが、時間も限られるため殆ど素通りになった。
館外に出たところで、董教授からすばらしいプレゼントがあった。教授の最新の普及書「禄豊恐竜」だ。雲南科技出版社から2003年10月に発行された。ポケット版ので64ページだが、ほぼどのページもカラー写真が載っている。

中国の本の紙質の向上には驚かされる。チュアンジエサウルス発掘の経緯についてもふれている。その意味でも貴重な本だ。求めに応じて教授は次々と本にサインをする。さらに教授とツーショットのスナップ。参加者にはよい記念になるだろう。


 禄豊県恐竜博物館


 恐竜展示


 チュアンジエサウルス肩甲骨