■SVP2002年度総会レポ−ト

サム・ノーブル博物館
SVP2002ホストとなったサム・ノーブル博物館

   しかし、それにしてもノ−マンてどこなんだ? SVPから送ら
れてくる案内によればオクラホマシティのウィル・ロジャ−ス国際
空港から車で30分の至近距離だそうだが、7月に参加登録をした
時点ではすでにメイン会場であるNCED(国立雇用促進センタ−)
の宿泊施設は満杯で、近所の数軒しかないホテルもキャンセル
待ちの状態である。

ネットで調べてみると、NCEDの写真がでてきたが、これがアメリ
カの地方都市によくある、なんにもないだだっ広〜〜い平原の真ん
中にぽつんと建ったでかい総合コンベンション・センタ−で、ここか
ら締め出されたら車のない人間はどうすりゃいいんだ、という場所
である。

こりゃ、最悪オクラホマシティに宿をとって、毎日ここへタクシ−で
でも通うしか方法はないか、と半ば覚悟を決めかけた時、新谷さん
か浮袋を投げて下さった。レイズ博士がNCEDの部屋をオ−バ−・
ブッキングしていたため、こちらに1部屋回してくださるというのであ
る。重ね重ね、何とお礼を申し上げてよいのやら。

 と、いうわけで、10月9日夕方、ユナイテッドのシカゴ便で成田を
出発。残念ながら仕事の都合で初日からの参加はかなわなかっ
たが、まあ、どうせ初日はいつも魚が中心、爬虫類は2日め以降と
相場が決まっている。

シカゴで4時間近く乗換待ちがあり、ここでオクラホマシティ行きの
ロ−カル便をつかまえる。その搭乗ゲ−トで出発を待つ内、思い
がけず科博の甲能直樹博士と合流した。どうも、日本からずっと同
じ便だったらしい。

 オクラホマシティまでおよそ2時間。飛行機はロ−カル線にふさわ
しく、カナデアCL64リ−ジョナル・ジェット、YSよりも狭いかと思われ
るあの小型機である。窓際に座ったりすると、ずっと首を横にかしげ
ていなくてはならない。

 定刻に機はシカゴを飛び立ち、どこまでも続く雲の上をひたすら
南下する。ついに一度も地表を目にしないままオクラホマシティに
到着したのは夕刻5時を回ったころだった。

荷物を拾い、さて、ノ−マンへ向かわなければならないのだが、わ
れわれ2人とも特に交通の手配をしていたわけではない。SVPは
空港−会場間のシャトルを走らせているはずなのだが、それがど
こにいるのかもわからず、やむなくタクシ−を飛ばすことにする。

 空港から外に出ると、あたりに見えるのは草原の上を縦横に走る
ハイウエイ群ばかり。たぶん、そう遠くないところにオクラホマシティ
のダウンタウンがあるのだろうが、目を凝らしても、どこにも高いビ
ルらしきものはない。およそ30分、車はひたすら平べったい町外れ
の風景の中を走りつづけ、ようやく向こうのほうに初めて大きな建
物が見えてきたと思ったら、それが目的のNCEDであった。

結局、SVPの会期中、ここと、シャトル・バスで15分ほどの距離にあ
るサム・ノ−ブル博物館の間を往復する以外どこにも出ることはない
ままに終わってしまったので、実はオクラホマシティがどんな町なの
か、いまだにわからないままである。

 チェック・インをすませると、もう7時を回っていた。今日のレジスト
レ−ションも講演もすべて終了している。甲能博士と別れ、すべては
明日の朝にして、この夜は会場のカフェテリアで飯を食った後、さっ
さと寝てしまった。

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