ギャラリートーク、5月15日は<EXTRA EVENING>
ジャズを中心に、音楽シーンで幅広く活躍するサックス奏者、
本多俊之さんがギャラリートークに登場しました。「スペシャルゲストということで、少しゆるい、リラックスしたムードで」と、司会の方が紹介します。
本多さん、まず恐竜に開眼した頃の思い出を語ってくれました。
「私はただ恐竜が好きなだけで、専門的な知識もないけれど、お手柔らかに願います。」
と、始まります。
「最初は映画なんですけどね、小学校に入る前、幼稚園のときに、家でおばあちゃんと二人で留守番をしていたときに、白黒テレビでキングコングを見たんです。1960年代初頭です。」
「おばあちゃんがテレビ版を見て『キングコングっていうの、やるよ』と言って、わからなかったんですが、島に着いてステゴサウルス出てくるんですね。それを見て、すっぽりはまっちゃって、そのあとに少年ケニアというのを読んで、今日に至っているというわけです。」
「向こうの映画『恐竜百万年』とか、『恐竜グワンジ』とか、親に連れられて行って見て、数は少なかったですが、少ないからこそ、どんどんのめりこんでいったというのがありますよね。」
この恐竜展の感想は?
「いや、すごいですね。正直言っちゃって、知っている恐竜があまり無かったんですけど、大陸が分かれたりする中、ここまで恐竜の交流があったり、なかったりですね。マプサウルスは群れで生活していなかったんじゃないかということをくつがえす、群れでいたんじゃないかということ、素晴らしいですね。」
クリオロフォサウルス見たときに、いきなり食いついていましたね?
「間違っているとすみませんが、クリオロフォサウルスはディロフォサウルスと近いんですか?、近くない?」
翼竜も熱心に見ていらしたけれど?
「翼竜って不思議ですよね。何であんなに頭の形が変わったり、素人目で見ると、すごくバランスが悪いように見えるけれど、あれで本当に飛べるのかこと、あとは議論が続いている、羽ばたけたのか羽ばたけなかったのかという、いろんなこと考えちゃいますね。」
本多さんはデビューして30年くらいですよね?
「31年になります。高校のときからジャズクラブに出演し始めていました。」
ミュージシャンをやっている間ずっと恐竜への関心を持ち続けていたのですか?
「そうですね、ずっと続いていました。子どもの頃のお菓子のおまけの恐竜、集めていましたし、ジュラシックパークでかなり盛り上がりましたよね。で、海○堂さんの模型なんか作ったりしまして、家にいっぱいあるんですよ。」
すごいコレクションですね。そのコレクションつながりで、さっきからここにソプラノサックスという楽器を
「私はサックス吹き、サックス奏者なんですよね。サキソフォンといいますね。1840年代に、ベルギー人のアドルフ・サックスという人が作ったんです。木管楽器と金管楽器の間を埋める楽器として、サキソフォン、サックスさんの笛という意味ですね、が、できました。比較的新しい楽器です。で、ジャズとかポピュラーのほうでかなり発展しましたね。楽器屋さんに行くとわかってもらえるんですが、模様・彫刻が彫ってあるんですね。草や木が彫ってあるのが多いです。元々はそうじゃなくて、自分の好きなものを彫ったそうです、彼女とか。だから、私は自分の好きなものを彫りました。恐竜が彫ってあるサックスは、世界でこれ、ただ1つです。
「去年新調しました。新調するにあたって、恐竜のデザインをどうしようかと、迷っているときに、大尊敬する所十三さんが連載なさっている『劉の国のユタ』の、最新のデザインの恐竜を彫らしてもらっていいかと申し上げたら、快諾していただけて、所十三先生のモチーフの恐竜を、この一番目立つところにはドロマエオサウルス、このサックスはヤナギサワというメーカーのなんですが、その”YANAGISAWA"の周りに所先生のモササウルスが囲んでいるという、これは旗、紋章ですよね。ヤナギサワのマークでなくなっちゃった(笑)」
「これ、私の『ダイノ ・サックス』っていうんです」
その、恐竜は、本多さんのお好きな恐竜を?
「好きな恐竜を選んでも、サックスの形がなかなか難しいんですよ。『あれとこれを入れてくれ』と、彫る方に言うじゃないですか、これは入らないとか、いろいろな問題が出てくるんですよね。」
せっかく貴重なサックスを今日、お持ちいただいて、まさか見せるためだけでないですね?やはり音を聞いてみないと・・・皆さんも関心を持っていると・・・(皆の拍手)
(ためし吹きをして)「いい音しますね、ここ!」
何をやりましょう?
「一応、ジュラシック・パークを」
(本多さんは、ジュラシック・パークさらに、スタンダードジャズの名曲「スター・ダスト」を演奏されました。会場にソプラノサックスの名演奏が響きわたりました。この音を皆さんにもお聞かせしたかったです。)