産卵期のワニは骨髄骨を形成するか? 1.31.07
M.H. Schweitzer, R.M. Elsey, C.G. Dacke, J.R. Horner, E.-T. Lamm
Do egg-laying crocodilian (Alligator mississippiensis)
archosaurs form medullary bone?
Bone Article in Press doi:10.1016/j.bone.2006.10.029
鳥類の産卵では、その卵殻のカルシウム源は、髄腔内に網状に発達した骨組織「骨髄骨」に
一時的に貯蔵されたものが使われます。恐竜では、同じ著者により、T-REXに骨髄骨があった
ことが明らかにされています。
参考:サイエンスVol. 308. no. 5727, pp.1456-1460 DOI: 10.1126/science.1112158
T-REXと走鳥類における性別を特定する繁殖組織
卵の殻(から)は骨からできている!恐竜も?
今回、著者らは現生のミシシッピ・ワニ(Alligator mississippiensis)に骨髄骨が形成されてい
るかどうか、解剖して調べています。鳥類、恐竜、ワニ類いずれも主竜類に属しますが、この三
者いずれにも骨髄骨が形成されていれば、この特徴は主竜類の共通祖先の段階で獲得されたこと
になります。一方、ワニ類に形成されていなければ、この特徴は、恐竜と鳥類がより近縁な系統
関係にあることを支持するものとなります。
卵管に卵がある2個体、過去に産卵したことがあるが、現在産卵期にない1個体、未成熟なメスと
オスの成体について、その大腿骨を調べたところ、髄腔内表面に違いはなく、骨髄骨の証拠はあ
りませんでした。したがって、ワニ類が系統から分岐した後、恐竜-鳥類の系統でこの特徴が進
化した仮説を支持するとしています。