12.帰去来

 とうとうツグリキン・シレ最終日。それでも午前中は探索 を実行。Wさんはバルスボルド博士に持ち帰るよう言われた ウダノケラトプスもどきの骨(風化していてどこの骨かよく わからない)を発掘。また、Sさんの言い残した化石を調べる 。これはプロトケラトプスと判ったので、そのまま残す。
 あれほど吹いていた西風が、今日はそよともない。なければ やはり暑い。祭りのあとのような気分。最後に大発見の可能性 ありとはいえ、何かだるい。





 と、空に鳥が見える。この砂漠にも鳥がいて、鷹のような猛禽 も旋回しているし、見当もつかない−その声からピャランピャラン ドリと勝手に名付けたが−ものもいる。が、これは違う。大きい。
 近づくと脚の長さからツルと判った。砂漠にツル!4羽の編隊 だが、1羽はかなり遅れている。3羽はいったん地上近くを旋回し、 遅れた1羽を待つと、東に飛び去っていった。飛鳥相ともに還る ・・・




 荷物をまとめ、ゲルの解体を手伝った。所要約20分。













 途中、パンク騒ぎもあったが、無事ツーリストキャンプ に到着。ここの社長が発掘の成功を祝ってシャンパンをご馳走 してくれた。それよりも嬉しいのが、シャワーを浴びられたこと!