SVP2001予稿から かいつまみ |
NEW INFORMATION OF JEHOL THEROPODS HWANG, Sunny H.,(アメリカ自然史博物館)ほか 中国遼寧省から発見された(小型羽毛恐竜に比べれば)比較的大型の獣脚類について。 体長約3m。中足骨が異常に短く、大腿骨長の1/3しかない。また橈骨と尺骨の長さも上腕骨の 半分しかない。しかし、その指骨と爪は長く、脛骨は大腿骨の150%の長さ。 こういう異常なプロポーションにかかわらず、この尾の長い獣脚類の全体の印象はすらりと細長 い。 |
WERE LARGE THEROPODS GREGARIOUS? EBERTH, David (ロイヤル・ティレル古生物学博物館)ほか カナダ・アルバータ州で発見されたアロサウルス集団のボーンベッドおよびアルゼンチン・ネウ ケンで発見されたカルカロドントサウルス科恐竜集団のボーンベッドについて。 これらは集団で生活していた恐竜が同時に死んだように見えるが、データは多義性があり、別の 説明もできる。(1)環境上のストレスがかかっている間の残存者、(2)繁殖期、(3)局地的・限られ た資源に引き寄せられた。 このことは他の大型獣脚類、ティラノサウルスSueのサイトなどでもいえるが、より小型の獣脚類 では、集団行動の証拠はより強力になる。またトラックサイトからも大型獣脚類が集団行動した 強力な証拠は得られていない。集団狩猟の推論を大型獣脚類に拡張するのは、今はまだ正当 でないように見える。 ※フィリップ・カリーが集団狩猟説をとっているのに対し、こういう見方もあるということで紹介しまし た。 |
A NEW SAUROPOD WITH A WELL PRESERVED SKULL FROM THE CEDAR MOUNTAIN FM.(CRETACEOUS) OF DINOSAUR NATIONAL MONUMENT, UT. CHURE, Daniel (Dinosaur National Monument) 竜脚類の頭蓋骨はきわめて稀なものです。最近ではマダガスカル産のラペトサウルスに頭蓋 骨があり、おかげでネメグトサウルスなどもティタノサウルス類であることがわかりました。 恐竜国立公園の白亜紀層から発見された、関節した頚椎のある非常に保存のよい頭蓋骨は、 カマラサウルス、ブラキオサウルスに類似しているが、また多くの相違点もあり、これらとの類縁 関係は問題が多いとのこと。 |
ONE OF THE LARGEST TITANOSAURID SAUROPODS EVER FOUND, UPPRE VRETACEOUS, NEUPUEN, PATATGONIA, ARGENTINA. CALVO, Jorge O., ほか 2000-2001年にアルゼンチン、パタゴニアで発掘された大型ティタノサウルス科恐竜についての 報告です。 上部白亜系ネウケン層群リオ・ネウケン層から発掘された脊椎骨ほかです。現在までに8個の 頚椎骨、部分的な胴椎骨、2個の尾椎骨、恥骨、坐骨、両腸骨、および仙骨が発掘されました。 サイズは巨大で、中間部の頚椎骨は高さ113cm、長さ102cm、幅52cm。前側の尾椎骨は高さ 80cm。仙部肋骨のついた第6仙椎の幅は117cm。恥骨の長さは137cm。仙椎骨の神経棘先 端から恥骨遠位端まで250cm。骨盤の最大幅280cmというものです。 ティタノサウルス科の新種としてありますが、さらに2002年にも発掘を続行するそうです。 |