ブラジルから産出したディロサウルス科ワニ形類 3.28.08
José Antonio Barbosa, Alexander Wilhelm Armin Kellner & Maria Somália
Sales Viana(2008)
New dyrosaurid crocodylomorph and evidences for faunal turnover at the
K-P transition in Brazil
Proceedings of The Royal Society B First Site DOI: 10.1098/rspb.2008.0110
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ディロサウルス科は、Crocodylomorpha(ワニ形類)、Neosuchia(新ワニ類)の分類群で
す。後期白亜紀から始新世にかけて、北アフリカ、アジア、ヨーロッパ、北米、南米に分
布しているそうです。
この論文では、ブラジル北東部ペルブンナコ州Paraíba盆地のMaria Farinha層(Danian)か
ら産出したディロサウルス科ワニ形類を記載しています。
Guarinisuchus munizi 新属新種
属名Guariniは、ブラジルの先住民トゥピ族の言葉で戦士 +suchus ギリシャ語でワニ
種小名はParaíba盆地における古生物研究の先駆者Geraldo da Costa Barros Munizに
献名。
この化石の発見により、ディロサウルス科は北アフリカから一方はアジアへ、もう一方は
当時サハラを分断していた内海もしくはアフリカ北岸沿いにアフリカ西岸に達し、そこから
当時は今より幅が狭かった大西洋を横断し、一番距離が近かったブラジル北東部に到達
したという仮説を提唱しています。これは、各地で発見されたディロサウルス科の系統分
析をすると、Guarinisuchus munizi は北米で発見された同科より北アフリカの同科に近く
北米の同科はブラジルから北上したと考えられるそうです。
ディロサウルス科はK-T境界を越えて生き残り、モササウルスなどの絶滅した海で、サメ
と共に捕食者の頂点に君臨したそうです。
AFPBB
参考:Dyrosauridae