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群馬県初の植物食恐竜の化石発見!神流町の瀬林層から産出した竜脚類化石 1.31.08
  群馬県新着情報 神流町恐竜センターお知らせ 毎日新聞 上毛新聞
  本日、群馬県立自然史博物館で記者発表が行われました。
  2007年5月、神流町恐竜センターの佐藤和久学芸員により、山中層群(地溝帯)瀬林層から
 恐竜の歯化石が新たに発見されました。。佐藤学芸員と群馬県立自然史博物館の高纓S司
 学芸員ならびに長谷川善和館長による共同研究の結果、本化石が群馬県初の植物食恐竜
 の歯であり、その形態的特徴から、その後の研究により、群馬初の竜脚類で、「ティタノサウ
 ルス形類」であることが判明しました。この発見については、日本古生物学会第157回例会で
 発表されます。

 1 歯化石の特徴と産出意義
 <特徴>歯冠のみですが、断面がほぼD字形であり、V字形の咬合面をもつことから、竜脚類
       に分類されます。さらに歯の 側面の輪郭がほぼ平行で、歯冠の舌側の面に窪みと膨
       らみがあり、歯冠幅に対する歯冠高の比の値がほぼ2であるなどの特徴から、ティタ
       ノサウルス形類に分類 されます。
<産出の意義>
    ア 群馬県下で初めて産出した竜脚類(ティタノサウルス形類)の恐竜。
    イ 群馬県産恐竜としては4種類目、ただし明確に植物食だといえる初の恐竜。
    ウ 白亜紀前期には今より南方にあったと考えられる西南日本外帯(中央構造線の南側)
      から産出 した白亜紀前期の竜脚類としては2例目。
    エ  西南日本外帯で見つかった恐竜化石の中では瀬林層の4種類が最も多い。白亜紀
      前期の瀬林層 の位置から考えると、群馬の恐竜化石は断片的ですが、西南日 本内
      帯(手取層群や丹波層群)を はじめアジア各地(タイ、ラオス、韓国、中国)で見つ
      かる恐竜群集の比較のために重要。

2 今後の予定
   自然史博物館:2月1日(金)からエントランスホール(無料ゾーン)にて、トピック展示
   (レプリカなど)を実施。
   恐竜センター:2月1日(金)から有料ゾーンにて、特別展示(実物標本を含む)を実施。