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白亜紀アジア産の既知で最も深い体腔をもつ、新しい巨大竜脚類恐竜 5.17.07
 LU Junchang(呂君昌), XU Li, ZHANG Xingliao, HU Weiyong 2007.
 A New Gigantic Sauropod Dinosaur with the Deepest Known Body Cavity from
 the Cretaceous of Asia
 地質学報英文版 ACTA GEOLOGICA SINICA vol.81 No.2 pp.167-176

 Huanghetitan(黄河巨竜) の新種 Huanghetitan ruyangensis を記載しています。
  Huanghetitan liujiaxiaensis(劉家峡黄河巨竜) とあわせ、ティタノサウルス形類の新科
 フアングヘティタン科というのでしょうか、Huanghetitanidae fam. nov. を設立しています。

 アブストラクトほにゃ訳
 竜脚類恐竜の新種、Huanghetitan ruyangensis は、以下の形質により設立された:少なくとも
 2.93mに達する胴肋骨をもつ、最も深い体腔;前位尾椎にはマッシュルーム形の神経棘がある。
 河南省汝陽(Ruyang)後期白亜紀初期Mangchuan(蟒川?)層から発見されたこのHuanghetitan新標
 本に基づき、新科フアングヘティタン科が、Huanghetitan属のみを含む新ランクとして提唱さ
 れる。現在、Huanghetitan属は2種含まれる: H. liujiaxiaensis You et al., 2006 及び H.
 ruyangensis sp. nov. である。竜脚類中におけるHuanghetitan の系統関係については、簡単に
 議論される。

 Huanghetitan ruyangensis 種小名は完模式標本が発見された河南省汝陽県にちなむ。

 完模式標本 河南地質博物館に収蔵 41HIII-0001 6個の仙椎、10個の前位尾椎、血道弓、胴肋
 骨、1個の不完全な坐骨。

 産地と層準:河南省汝陽県 Liudian Liuhugou village 後期白亜紀初期Mangchuan(蟒川?)層

 分類基準
 科及び属:深い体腔をもつ巨大竜脚類;幾つかの個体の胴肋骨は少なくとも2.9mに達する;6個の
 仙椎骨;仙椎棘は低くどの遠位端は癒合し台を形成する;前位(第1から第5)尾椎骨は、わずかに
 前凹し、第6尾椎から両扁になってくる;前位尾椎腹側面に深い縦方向の溝がある;全ての尾椎
 には短い神経棘があり、血道弓はその近位端で橋絡していない。

 種:新しいフアングヘティタン属の竜脚類で、Huanghetitan liujiaxiaensis と以下の点で異な
 る;既知で最も深い体腔をもつ巨大なサイズ;1つの胴肋骨は少なくとも2.93mに達する;前位尾
 椎には短い、マッシュルーム形の神経棘がある;前位尾椎の神経弓は短く、椎体と比較すれば小
 さい神経溝がある。大きく深い楕円形の後棘窩が、前位尾椎神経棘の後面にある。