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フタバスズキリュウ記載 5.15.06
  38年目でようやく学名がつきました。
  フタバスズキリュウは推定全長が最長で約9メートルのエラスモサウルス科の首長竜で、
 白亜紀後期(サントニアン階:約8500万年前)の古太平洋に生息していました。
 属・種レベルでの同定が可能なエラスモサウルス類としては,フタバスズキリュウは北太平
 洋では最古の種になるそうです。

 記載論文はA new Elasmosaurid plesiosaur from the Upper Cretaceous of Fukushima, Japan.
 (日本・福島県の上部白亜系の新しいエラスモサウルス科首長竜)
  佐藤たまき、長谷川善和、真鍋真
 Palaeontology誌49巻3号に5月19日付で掲載されます。発行の時点で、
 Futabasaurus suzukii という学名が国際的に認知されます。
 ライブドアニュース  西日本新聞 朝日 読売 毎日 日経 日刊県民福井

 なお、科博「研究者によるディスカバリートーク」5月21日には、真鍋先生による「フタバスズキ
 リュウの最新研究紹介」があります。5月の予定(PDF)
 参考:みどり館メモリアル フタバスズキリュウ物語

学名に「スズキ」光栄 5.16.06
  発見者の鈴木直さんにスポットをあてた記事。
  毎日 朝日 読売
  いわき市石炭・化石館では6月4日午後2時から講演会を開催するそうです。

日本・福島県の上部白亜系の新しいエラスモサウルス科首長竜 5.19.06
  A new Elasmosaurid plesiosaur from the Upper Cretaceous of Fukushima, Japan.
  佐藤たまき、長谷川善和、真鍋真
  PalaeontologyVolume 49 Issue 3 pp.467- doi:10.1111/j.1475-4983.2006.00554.x
  アブストラクトほにゃ訳
  日本、福島県の双葉層群入間沢部層玉山層Inoceramus amakusensis 帯(下部サントニ
 アン、上部白亜系)産出の部分的骨格により新しいエラスモサウルス科新属新種
 Futabasaurus suzukii が記載された。この新分類群は、以下のようないくつもの形質で特徴
 づけられる;眼窩と外鼻孔間が幅広い、間鎖骨の後方伸長、比較的長い上腕骨及び著しい
 大腿骨の筋痕。完模式標本には、頭蓋及び下顎の部分、後位頚椎から仙椎骨、肋骨、鎖骨
 弓、腰帯及び四肢が含まれる。遺骸は殆ど関節し、サメによる捕食/屍肉食の証拠を表す。
 太平洋沿岸域におけるエラスモサウルス科の種の放散については、分類できる材料が少な
 いことにより、不明確である。F. suzukii の存在は、地理的及び層序的に重要なものである、
 なぜならそれは種レベルの比較を容認するからである;同定可能なエラスモサウルス科標本
 として、F. suzukii は北太平洋初めてであり、最古である。