原翼は、鳥類の祖先が起伏の多い地形を渡るのを助けたかもしれない 5.01.06
ユーレカラート とりあえず、以下ほにゃ訳です。
生物学者たちは長い間、鳥類がどのように飛行能力を発達させたか議論してきている。なぜならば、
祖先の部分的に進化した翼からどのような適応面の改良が生じるのか即時に明白でないからである。
2つの理論が最近の議論の中心を占めた。1つの理論は樹上性の祖先が滑空するのを助けた前肢から
進化したと仮定するが、もう一方は、鳥類の祖先は地上性の恐竜が地上から飛び上がる力飛行を発達
させたものであると考える。
BioScience 2006年5月号におけるKenneth P. Dial と二人の共著者による論文では、祖先の飛行能力
がない原鳥類が、後肢の牽引を増し、その結果急斜面や障害をよりよく走行するためにその原翼を使っ
たかもしれないことを示す、実験に基づく証拠を要約している。獲物を追いかけたり捕食者から逃れ
たりする時に、その原翼をこのように使うことにより、おそらく原鳥類には利点があっただろう。
Dialたちはキジ目(ニワトリのような)の幾つかの種のヒナ、とりわけchukar partridge(イワシャコ)に
集中して実験を行った。イワシャコは孵化から12時間後には走ることができるが、孵化後1週間たた
ないと飛ぶことはできない。しかしながら、飛行できる前でもその鳥たちは、走行中、発達中の翼を
特有のやり方で羽ばたかせ、そのことが彼らを急斜面、時には垂直面をも登る能力を高めている。
Dialたちは、この移動形式を「翼で補助された斜面走行(WAIR)」と名づけた。飛行できるようになっ
た後でも、イワシャコは高い所に近づくために飛行よりもWAIRを使い、疲れ果てた鳥はいつもWAIRに
頼る。
Dialたちは、イワシャコの翼の羽毛をむしったりトリミングしたりして、その表面積を減少させると、
WAIRが斜面を登るのにあまり効果的でなくなるのを示す実験について記載している。Dialたちは、二
足歩行の原鳥類の、初期の羽毛に覆われた前肢は現生の幼鳥で示されたように、斜面走行に同じ利点を
備えていたかもしれないと提案する。その結果、彼らの研究は鳥類における飛行の進化に関する新しい
理論を支持する。WAIR、それを著者達は鳥類に広範囲にあると信じているが、それはSt. George Jackson
Mivart が1871年に初めて「半分の翼が何に使えるか?」と提出した疑問の答えを提供するように見える。
What Use Is Half a Wing in the Ecology and Evolution of Birds?
Dial, Kenneth P.; Randall, Ross J.; Dial, Terry R.
BioScience, Volume 56, Number 5, May 2006, pp. 437-445(9) 論文ダウンロードできます。
参考:モンタナ大Flight Laboratory