ウーリーマンモスのゲノム解析 12.25.05
サイエンスエクスプレス 12月22日付
Metagenomics to Paleogenomics: Large-Scale Sequencing of Mammoth DNA
Hendrik N. Poinar他
シベリアの永久凍土層で発見された約2万8千年前の非常に保存のよいマンモス
(Mammuthus primigenius) 標本の骨から採られた核ゲノムを解析し、現生のアフリ
カゾウ、インドゾウと比較したものです。これまでミトコンドリアゲノムで解析するのが
唯一の方法とされていましたが、核ゲノムと比較すると哺乳類では0.0006%の情報
しかないそうです。
2千8百万塩基対のうち、マンモスの核ゲノムと確認された1千3百万塩基対(45.4%。
残余はツンドラの微生物のゲノムなど)を現生のゾウのゲノムと比較したところ、アフ
リカゾウ(Loxodonta africana)と98.55%が一致しました。このことから、両者は5から6
百万年前に分岐したとしています。
インドゾウについては論文中ではっきり出ていませんが、BBCではアフリカゾウより
約50万年後にマンモスと分岐したと報じています。
ペンシルバニア大ニュース写真あり