中国遼寧省産の新しいタペジャラ科翼竜 9.27.05
New Tapejarid Pterosaur from Western Liaoning, China
LU Junchang(呂君昌) and YUAN Chongxi(袁崇喜)
ACTA GEOLOCICA SINICA(地質学報英文版)vol.79 No.4 pp.453-458 Aug. 2005
遼寧省朝陽市の九仏堂層から産出したほとんど完全な骨格により、タペジャラ
科の新属新種を記載しています。
Huaxiapterus jii gen. et sp. nov.
属名は華夏(中国の古名)+ギリシャ語で翼竜の接尾辞。この翼竜が中国で発見
されたことを意味する。種小名は、熱河群産の最初の翼竜標本を研究した、季
強教授に献名。
完模式標本(GMN-03-11-001)は頭蓋のある殆ど完全な骨格。頭蓋高405mm、下顎
高25mm、下顎長141mm。
分類基準:頭蓋と下顎の形態がSinopterus と Tapejara の中間。即ち、前上
顎骨矢状稜および下顎骨矢状稜がSinopterus のものより深いが、Tapejara の
ものより浅い。前上顎稜の後側伸張は外側観で弓状になり、上顎の腹側縁は腹
側になめらかに湾曲している。口蓋面中央部に短い裂け目がある。
アブストラクト(前述と同旨部を除く)
Huaxiapterus jii の頭蓋形態(低い稜)から、Huaxiapterus は、高い稜をもつ
Tapejara よりSinopterus に近縁なことが示される。Sinopterus の比較的長
く低い頭蓋から、それが原始的形態であることが示される。Huaxiapterus は、
Sinopterus より派生しているがTapejara より原始的である。