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インド産のリストロサウルス、分類学、相対成長及び頭蓋二形性 6.15.05
 LYSTROSAURUS (THERAPSIDA, DICYNODONTIA) FROM INDIA: TAXONOMY, RELATIVE GROWTH AND
 CRANIAL DIMORPHISM
 Sanghamitra Ray
 Journal of Systematic Palaeontology (2005), 3:2:203-221 doi:10.1017/S1477201905001574

 Lystrosaurusはご存知のように三畳紀の単弓類(哺乳類型爬虫類)です。パンテオン
 でも山本聖士さんのイラストを掲載しています。

 この論文ではインド、三畳紀前期Panchet層産の複数のリストロサウルス頭蓋標本を
 比較研究しています。インド産のLystrosaurus には従来L. murrayi, L. platyceps,
 L. maccaigi 及び L. rajurkari がありましたが、ここではL. rajurkari は、
 L. murrayi の同物異名とされています。
 インド及び南アフリカ産のL. murrayi 50個の頭蓋標本の調査により、この全標本が
 同種の様々な個体成長段階を構成することがわかりました。相対成長の変化は栄養器
 官の強化に強く関連し、恐らく食性の変化を示唆するとしています。
 二つの形態型A、Bについて、大型で頑丈なAがオスでBがメスと推定しています。