中国遼西下部白亜系産のHongshanosaurus houi(プシッタコサウルス科)成体標本 5.24.05
An Adult Specimen of Hongshanosaurus houi (Dinosauria:Psittacosauridae) from the
Lower Cretaceous of Western Liaoning Province, China
YOU Hailu(尤海魯) and XU Xing(徐星)
ACTA GEOLOGICA SINICA(地質学報英文版)vol.79 No.2 pp.168-173
Hongshonosaurus houi は2003年に尤海魯らにより記載されたプシッタコサウル
ス科です。遼寧省北票の白亜紀前期義県層から産出した、下顎もある殆ど完全な
恐竜幼体頭蓋(IVPP V 12704)について記載されたものです。
この論文では下顎も関節した成体頭蓋標本(IVPP V 12617)により記載をしています。
アブストラクト
完全な頭蓋と下顎で構成された新標本が遼寧省西部北票市陸家屯の下部白亜系義県
層陸家屯単層で発見された。Hongshonosaurus houi の成体標本を表している。比
較研究により、Hongshonosaurus はその姉妹群 Psittacosaurus と、頭蓋底長の
約半分になる前眼窩部、長円形の外鼻孔と眼窩、および尾腹側に向く下側頭窓を有
することにより識別される。
修正された分類基準:Psittacosaurus と、頭蓋底長の約半分になる前眼窩部、長
円形の外鼻孔と眼窩、および主軸が尾腹側に向く下側頭窓を有することにより識別
される。(Psittacosaurus では前眼窩部の長さは40%以下、外鼻孔等は円形、ある
いは角の丸い三角形に近く、背腹方向に向いている)
完模式標本(幼体)との違いは個体成長上の違いとして説明されるとし、例として成
体では眼窩の大きさが拡大し、頬骨角が長くなり頬骨と下顎両方の背腹長が非常に
長くなるとしています。