戻る

中国遼寧省前期白亜紀産の新しいオルニトケイルス科翼竜 5.23.05
  A new Ornithocheirid from Early Cretaceous of Liaoning Province, China
  LU Junchang(呂君昌) and JI Qiang()
  ACATA GEOLOGICA SINICA(地質学報英文版) Vol.79 No.2 pp.157-163

  アブストラクト
  遼寧省前期白亜紀産の、頭蓋をもつ殆ど完全な骨格に基づき、新しいオルニト
 ケイルス科翼竜:Boreopterus cuiae gen. et sp. nov.が 立てられた。
 Boreopterus cuiae は、遼西および近隣地域から知られる他の頭蓋を保存する翼
 竜と異なっている。この新翼竜には、他のオルニトケイルス科翼竜よりも数多く
 より大きい歯がある。その歯の前部9組は、他の歯より大きい。4番目の上下歯の
 組は3番目の組よりわずかに大きい。全体的に見て、Boreopterus cuiae の歯の大
 きさの変化は、 Anhanguera piscator およびColoborhynchus robustus より小程
 度である。この新しい分類群は、他のオルニトケイルス科と歯の第3、第4組が比
 較的大きいサイズであることを共有している。

 属名は、Bore:ギリシャ語で"北"+pterus:ギリシャ語で"翼"
 種小名は、この標本を採取し、科学的研究に供した Cui Xu (女性)に献名。崔
 完模式標本:頭蓋をもつ殆ど完全な骨格。JZMP(錦州古生物学博物館)-04-07-3
 産地と層準:遼寧省錦州義県、義県層
 分類基準:上下顎それぞえに少なくとも27組の歯をもつオルニトケイルス科翼竜;
      最初の9組は他の歯より大きい;第3組、第4組が最大;下顎結合長対下顎
      長比は凡そ65%;大腿骨と脛骨はほぼ同長、上腕骨は大腿骨より僅かに
      短い。