セイスモサウルスサイズダウン そして 11.07.04
米地質学会総会でニューメキシコ自然史博物館のスペンサー・ルーカスらが
発表したものです。
セイスモサウルスは2002年、世界最大の恐竜博2002で復元骨格が展示されたの
で、その大きさを実感した方は多いでしょう。Gilletteが1991年に記載した時
には、推定体長39から52mとしていたそうです。しかし、2002年の復元骨格の場
合、尾椎の位置の前後の修正などの作業を経て、ほぼ35mになっていました。
今回の発表では、尾椎の位置の誤りを指摘しています。そしてさらに体長は小
さく、33mが妥当としています。これは完模式標本と同一個体のものと考えられ
る右大腿骨の長さ(〜1680 mm)から計算されたものです。
また、化石の近くで発見されていた240個の石が胃石であるかどうかについて、
川の流れのよどみに堆積した丸石であるとしています。
分類上の有効性についても、疑問視されています。属としての特徴の多くが、
尾椎骨の置き違え(第12〜19であるものを第20〜27とした)によるもので、修正
すると、尾部の形態がディプロドクスと著しく同様であるそうです。
おそらく他の分類基準として、セイスモサウルスは珍しい坐骨遠位端の膨大が
ある、比較的がっしりした骨盤をもつとまとめられるが、これは病的なものに
見えるし、第2番目の坐骨にはその特徴はない。ディプロドクスとセイスモサウ
ルスの骨盤の違いは10%以下である。
というわけで、ルーカスらはSeismosaurus をDiplodocus の新参主観的同物異
名とし、Seismosaurus hallorum はDiplodocus hallorum にすべきとしてい
ます。
GSA 2004 Denver Annual Meeting Paper No.181-4
ユーレカラート