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四肢動物はなぜ上陸したか 8.03.04
  ニューサイエンティスト
  四肢動物の祖先となる魚類がなぜ陸にあがったか、その理由づけは、
 いろいろな説が立てられています。
 捕食者から逃れるため。旱魃の水溜りからの脱出。陸に打ち上げられた
 魚の死骸を食べるため・・・

 カナダ、マクギル大のRobert Carroll らがZoological Journal of the
 Linnean Societyにこんど発表する論文によると、かれらは日光浴をする
 ために上陸したそうです。日光浴は何のためかといえば、体温を温め、よ
 り活動的になり、獲物を捕らえやすくするためというのです。

 彼らは早期四肢動物の体に関する化石情報を用い、熱帯の環境で、どの
 くらいの太陽エネルギーを吸収することができたかを計算しました。 典型
 的な四肢動物が2〜3時間で最大35℃まで温まったかもしれないと予測し
 ています。

 こうして新陳代謝を2倍にして水中での動きをすばやくしたとCarollは言い
 ます。ワニも水中に潜る前に同じ行動をとるそうです。

 ケンブリッジ大のJennifer Clackは、最初このアイデアについて懐疑的で
 したが、現在、それがもっともらしいと思うそうです。 しかし彼女は、利益を
 獲得するために四肢動物が率直に水から上がらなければならないことに
 疑いをもち、「浅瀬の魚はこの効果を楽しむだろうか?」と尋ねるのです。
  Zoological Journal of the Linnean Society