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中期-白亜紀の南方大陸を関係付ける新しい恐竜 5.16.04
 New dinosaurs link southern landmasses in the Mid-Cretaceous
 Paul C. Sereno1, Jeffrey A. Wilson and Jack L. Conrad
 Proc. R. Soc. Lond. B  DOI 10.1098/rspb.2004.2692

 ニジェール白亜紀の3つの層位から発見された化石の報告です。
 アベリサウルス類(Abelisauroid)の化石は、これまでインド、南米、マダガスカルから
 報告されていましたが、今回アフリカ大陸で発見されたことで、アベリサウルス類の早期
 分布史およびゴンドワナ大陸動物群の白亜紀前期末にいたる引き続く変化を証拠づける鍵
 をもたらすとしています。

 1 NEOCOMIAN (144-119百万年前) のケラトサウルス類
   この年代からはJobariaAfrovenator がこれまでに産出しています。今回、記載
  されたのは、これまで Elaphrosaurus gautieri(Lapparent 1960, p. 31) と記載され
  ていた標本の再記載です。Spinostropheus gautieri gen. nov. comb. nov. と命名。
  属名はギリシャ語で棘+脊椎。
  ニジェールTiouraren層(約135百万年前)

 2 CENOMANIAN(97.5-91百万年前)のアベリサウルス科頭骨
   Rugops primus gen. et sp. nov.
   属名はラテン語でしわやひだを表す。頭骨表面の特徴から。種小名はラテン語で最初。
   ニジェールEchkar層(約95百万年前)

 どちらについても記載としては簡単なものなので、いずれもっと詳しく記載されるでしょうね。

 上記論文補足資料で基盤的新獣脚類の系統、形質リストおよびマトリックスが公開されています。

 参考:http://www.paulsereno.org