中国白亜紀前期産の新しい基盤的ティタノサウルス類 2.26.04
A New Basal Titanosaur (Dinosauria: Sauropoda) from the Early Cretaceous
of China
尤海魯,TANG Feng,羅哲西
地質学報英文版 vol.77 No.4 pp.424-429
1999年夏、中国甘粛省北西部、馬ソウ山地域でペンシルバニア大とIVPPによる
中米馬ソウ山恐竜プロジェクトにより発掘された竜脚類化石の記載です。
ティタノサウルス類(Titanosauria)の新属新種として
Gobititan Shenzhouensis gen. et sp. nov. と命名されています。
完模式標本 IVPP 12579 は、41個の中位から遠位の尾椎と左後肢からなります。
左後肢は大腿骨の近位半分が欠けるのみの完全なものです。
属名は発見地域とギリシャ語の巨人、種小名は中国の古名"神州"から。
産地は甘粛省馬ソウ山地域公婆泉(Gongpoquan)盆地。新民堡群、Albian
基盤的Titanosauriaとして、他のティタノサウルス類と、中位尾椎椎体の近位関
節面の方が遠位関節面より高い、殆どの近位・遠位尾椎の神経弓が遠位に位置し
ている、比較的短く棒のような最遠位尾椎という特徴で区別されるそうです。
その系統的位置づけは、恐らくMalawisaurus より派生せず Phuwiangosaurus よ
り派生し、Tangvayosaurus に近縁だろうとしています。
白亜紀前期のアジアから3種の非常に基盤的なティタノサウルス類が最近知られる
ようになったため、ティタノサウルス類のアジア起源もありうるとしています。
参考:Sinofossa 標本写真あり。後肢中、大腿骨・脛骨・腓骨は略されています。