ポルトガル上部ジュラ系産出のティラノサウルス上科恐竜 10.13.03
A TYRANNOSAUROID DINOSAUR FROM THE UPPER JURASSIC OF PORTUGAL
OLIVER W. M. RAUHUT
Palaeontology vol.46 Part5 2003 pp.903-910
ポルトガル中央部Guimarotaの上部ジュラ系(キンメリッジアン)Alcovaca
層(褐炭層)から産出した、右腸骨などにより記載されています。
ティラノサウルス上科(TYRANNOSAUROIDEA)の新属新種として
Aviatyrannis jurassica gen. et sp. nov. と命名されました。
属名 avia はラテン語で祖母 種小名とあわせ、ジュラ紀からの暴君の祖
母という意味になります。
この腸骨の長さは90mmなので、ふつうT-REXといって思い浮かべる巨大
な恐竜とは無縁の大きさです。当然ながら、腸骨の形質を他の獣脚類と
比較して記載していますが、私もよくわからないので省きます。
北米モリソン層産出のStokesosaurus とともに、Aviatyrannis は既知の最
古のティラノサウルス上科恐竜であり、このことからティラノサウルス上科
の起源は欧・米の中・後期ジュラ紀から見出されるかもしれないことを示し
さらに、最新の証拠により、初期のティラノサウルス類はむしろ小型の動物
、一般的にいえばむしろ小型のコエルロサウルス類であったことを示唆さ
れるとしています。
参考:DinosaurML