鳥類の進化:魚竜の外皮繊維はドロマエオサウルス類の原
  羽毛と一致する 7.28.03
  Evolution of birds: ichthyosaur integumental fibers conform to dromaeosaur
  protofeathers
  Theagarten Lingham-Soliar
  Naturwissenschaften DOI: 10.1007/s00114-003-0448-x
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  ホルツマーデン産のStenopterygius quadricissus 、英国産
 Ichthyosaurus 最良標本に見られる外皮および真皮下繊維
 の観察から、現在主流とされている羽毛の進化仮説について
 一石を投じています。

  アブストラクトほにゃ訳
  繊維状外皮構造は、原羽毛としてドロマエオサウルス類(非
 鳥恐竜)で報告されている。この仮説は、現生および絶滅動物
 で広く一般的な皮膚と真皮下コラーゲン性繊維の複雑な構造
 に関するデータに対して考えられる。ドロマエオサウルス類の
 ”原羽毛”のように、魚竜類の外皮繊維は保存される最も外部
 の構造である。ドロマエオサウルス類のSinornithosaurusのも
 のと比較すると、これらの繊維の分岐パターンには著しい類似
 性が示される;したがって、異常な特徴と主要な特徴を識別す
 ることは難しい。翼竜標本の分析からは、翼の曲がった、また
 直線状の繊維には機能的な意味があることが示される。
 繊維はコラーゲンの二つの形にしたがっている、そしてそれは、
 恐竜Sinornithosaurus にある曲がった外皮構造は柔らかさと
 しなやかさを示すという概念に矛盾する。またSinosauropteryx
 に関する示唆は、中央部と比較してより暗い縁がある外皮構
 造はそれらがくぼみであることを暗示しているということである。
 魚竜の同様の状態の調査からは、おそらくそれが鉱化作用の
 結果であることが示される。例えば、サメ、イルカ、ヘビおよび
 カメの皮膚のコラーゲン繊維は、様々なサイズの束で集まって
 いるのが見られる。真皮の劣化は、腐敗したイルカの皮膚で留
 意されたように、繊維束の破壊と分裂した繊維の無数のパター
 ンをもたらす。この研究の全般的な発見は、恐竜の”原羽毛”の
 テーゼが現在あるよりもしっかりしたサポートを必要とするという
 ことである。