飛行理論には脚がある 7.14.03
  7月7日から11日までオーストラリア・クイーンズランド博物館
 開催されたAustralian Vertebrate Palaeontology Conference
 発表されたもの。
 Queensland 大のChris Glen が博士課程のテーマとして研究して
 いるもの。彼は現生500種の鳥類の1,500羽の爪を調べ、それを
 絶滅した恐竜-鳥類と比較したそうです。
 彼は現生鳥類の爪の湾曲が根本的に異なり、それは鳥が地上で
 すごす時間の程度に直接関連するとしています。
 その範囲の一端では、活発に木に登るキツツキの爪は170度に
 湾曲する、もう一端ではflat-footed jacana(レンカク科の水辺の
 鳥)の爪は全然湾曲していない。

 彼が1億2千万年から1億5千万年前の鳥類の祖先の爪を調べたと
 ころ、それは平たい足の爪に一致したそうです。
 たとえばSinornithosaurus には木に登る能力があると推測されて
 いたが、彼によるとその爪からはそうでないことが示されるそうで
 す。また、飛行能力があり、樹上性と思われているConfuciusornis
 についても、より地上性であり、現生のニワトリやground pigeon
 のような習性だったといいます。ただ一つSinornis だけが樹上性
 の飛行能力をもつ鳥といいます。
 
 これが正しければ、鳥類の祖先はほとんど地上性であり飛行の習
 得も地上からということになります。