最初期鳥類の進化についての新しい理解をもって
 Archaeopteryxと比較されたJeholornis 4.21.03
  Jeholornis compared to Archaeopteryx, with a new understanding
  of the earliest avian evolution

  徐星、張福成
  Naturwissenschaften, DOI 10.1007/s00114-003-0416-5
 Jeholornis は2002年7月に記載された尾の長い原始的な
 種子食の鳥類です。
 Jeholornis の2個の新標本から、詳しい解剖学的特徴を記載
 し、 Archaeopteryx と比較しています。
 Jeholornis の尾椎骨は最大27個もあり、23個しかない
  Archaeopteryx よりはるかに長いものです。さらに面白いこ
 とには、尾の羽の形は Archaeopteryx よりもドロマエオサウ
 ルス類のそれに近いとしています。よって、鳥類の共通祖先
 は、 Archaeopteryx より原始的な尾をしていたに違いないと
 結論し、Archaeopteryx が鳥類の初期進化段階における側枝
 の位置にあることを確認しています。複合仙骨は6個の仙骨か
 ら構成され、 Archaeopteryx とより進歩した鳥類の過渡的段
 階を表している。Jeholornis の肩甲骨には背外側に露出した
 関節面があり、烏口骨には肩甲烏口孔がある。Jeholornis
 胸骨にある一組の窓の存在は、初期鳥類の気嚢システムに
 さらに含みを持たせるものである。