ティラノサウルス科のアークトメタタルサルの機能の運動学的モデル
  12.17.02
  Kinematic model of tyrannosaurid (dinosauria: theropoda) arctometatarsus function
  Eric Snively , Anthony P. Russell
  Journal of Morphology 255: 215-227.
  ティラノサウルス科の足の機能について”張力のかなめ石”モデルを提
 唱しています。ご存知のように、ティラノサウルス科の中足骨は、真ん中
 にある第三中足骨の近位は細くなり、前側上端では第二・第四中足骨が
 関節するようになっています。
 そこで三角形の中央の(第三)中足骨と弾力性のある靭帯がダイナミック
 に足を強化したとしています。ティラノサウルス科のアークトメタタルサルは
 遠位中足骨間靭帯の骨学的相関を表している。ティラノサウルス科中足
 骨の遠位でのくさびのような重なり具合は、立脚相早期に反発靭帯が外
 側の要素を真ん中の指に引きつけ、高負荷下で一つにまとめていた事を
 示す。このことは、安定性の向上および解離に対する抵抗を示唆し、アー
 クトメタタルサルのない大型獣脚類よりはるかに機敏な動作であった事を
 立証はしないがほのめかしている。

 Thomas R. Holtz, Jr.によると、"Cooler than the coolest thing ever "と
 言わしめるほどの論文だそうです。
 参考:JPI FOUNDATION GRANTS
     Detecting the diet of dinosaurs