中国の白亜紀前期層で出土した尾の長い種子食の鳥類化石 7.25.02
  A long-tailed, seed-eating bird from the Early Cretaceous of China
  ZHONGHE ZHOU(周忠和) AND FUCHENG ZHANG(張福成)
  ネイチャー7月25日掲載 Nature 418, 405 - 409 (2002);
  遼寧省朝陽市太平房(Dapingfang)の九仏堂層から産出した、新属新
 種の大型鳥類の記載です。

 Jeholornis prima gen. et sp. nov (原始熱河鳥)
  属名は熱河層群から。種名は尾の原始的な特徴から。

 このトリの一番の特徴は、その長く伸びた尾にあります。ドロマオサウル
 ス類に似た前関節突起と血道弓があるのです。このことから、鳥類と非
 鳥類型獣脚類の関連性をさらに裏づける材料となります。

 Jeholornis は鳥類初期進化の基幹部分に位置づけられますが、胸帯や
 手根中手骨の手根骨滑車の進化した特徴から、かなりの飛翔力があっ
 たとことが導かれます。胃の中には分類群不明の植物の胚珠が50個ほ
 どきれいに残っており、中生代の鳥類が種子食に適応していたことを示
 す直接の証拠となっています。
 朝日新聞 MSNBCニュース ネイチャーサイエンスアップデート
 人民日報 新華社 中国科学院
 参考:Liaoning, China Map & Placename Index
 なお、DinosaurMLではT.HoltzはこれとShenzhouraptorは別標本だが
 シノニムではないかと意見を表明しています。