アロサウルス亜成体恐竜における多重負傷と感染 3.14.02
  Journal of Vertebrate Paleontology: Vol. 22, No. 1, pp. 76-90.
  MULTIPLE INJURY AND INFECTION IN A SUB-ADULT THEROPOD DINOSAUR
  ALLOSAURUS FRAGILIS WITH COMPARISONS TO ALLOSAUR PATHOLOGY IN THE
  CLEVELAND-LLOYD DINOSAUR QUARRY COLLECTION

  REBECCA R. HANNA
  あの、ビッグ・アル"Big Al"の骨格に残る19箇所の傷跡に関する研究です。
 以下、アブストラクトほにゃ訳。

  この標本 MOR 693 は、1991年ワイオミング州Big Horn 郡の上部ジュラ系
 モリソン層から発見されたもの。標本の調査から、5本の肋骨、腹肋骨、頚椎
 骨、尾椎骨、血道弓、肩甲骨、指骨、腸骨、2本の中足骨、および2本の趾骨
 に病理学的状態があることが明らかになった。
 これらの骨の詳細な記述には、起こりそうな原因(例えば外傷、感染症、外傷-
 感染性、発達上の、特発性)による分類も含まれる。
 加えて、 MOR 693 の古病理学的調査に対する記述および解釈は、クリーブ
 ランド-ロイド恐竜発掘地コレクション中の古病理学的異常の進行中の研究
 からもたらされる。
 この研究から、その位置、程度および異常な状態の記述はきわめて重要で
 ある、というのは解釈は変化する主題だからと力説する今後の古病理学分析
 がもたらされる。

 この分析はMOR 693で異常の生理的な解釈について論じ、負傷と感染をもた
 らす起こりそうな振舞いと環境影響を示唆する。アロサウルスを負傷と感染し
 やすくする生き方とふるまいには、獲物の追跡、配偶者を求める種内の競争
 および死骸と縄張りのための種内-外の競争が含まれる。
 結局、ある大型恐竜の骨格サンプルの古病理学的分析は、ある異常が分類
 群を特徴づけることを明らかにするかもしれず、特定のふるまい、環境の影響
 および生理学の診断に役立つものである。

 このビッグ・アルの古病理学分析については、ロッキー博物館のサイトで、
 記載者により、よりわかりやすく解説されています。写真も大きいものが用意
 されています。
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