AAAS総会でポール・セレノ、スピノサウルスのV型鎖骨を提示 2.18.02 2.21改定
BBCニュースによれば、ボストンで開催されているAAAS総会で、シカゴ大のポール・
セレノは、約1億1千万年前のスピノサウルス類の鎖骨を提示したそうです。
V型の鎖骨は、獣脚類恐竜の中でも鳥類に連なる系統に特有と思われていましたが
今回、系統的にかなり遠いスピノサウルス類から発見されたことにより、その起源は
かなり遡ると考えられるのでないでしょうか。ネイチャーサイエンスアップデートや、
ニューサイエンティストによると、この鎖骨はSuchomimus だそうです。
また、体長60cm程度という小型のワニ類頭蓋骨も示したそうです。これは上下の顎の
かみ合わせが独特です。上あごが下あごの外側にオーバーハングしてかぶさってしま
うのです。セレノは、このワニ類が特定のエサを食べていたと考えています。
川岸でカエルを捕まえていただろうとしています。
これらの化石はともにニジェールで発掘されたものです。
まだ学名はついていないのですが、すでにニックネームは決まっています。'Duck'。
その前方を向いた鼻と顎のかみ合わせは、陸上生活への適応だろうと言われていま
す。
この'Duck'と 'SuperCroc'と銘打たれた Sarcosuchus こちらは体長12-13mといわ
れますが、その間の大きさのワニが、他に5種あるそうです。セレノはアフリカ産のワニ
化石と南米産のものとを比較したところ、非常によく対応していることがわかりました。
その対応は、少なくとも1億1千万年前、おそらく9千万年前まで下るそうです。これは
アフリカと南米の間につながりがあったと、これまで考えられてきた年代よりかなり下
るそうです。
また、体長15mで歯の数が1,000本という竜脚類 Nigersaurus についても報告してい
ます。
これは、”Mesozoic lawnmower中生代の芝刈り機”とニックネームがつけられたそう
です。また、これが顕花植物が登場したのと同時に進化したことは注目に値すると
述べています。
彼によれば、アフリカこそ恐竜の宝庫であり、恐竜の歴史の本流。ヨーロッパや北米
のローラシアの恐竜は、アフリカから見れば傍流の風変わりなものとなるそうです。
参考:ユーレカアラート セレノのプレス用大写真へのリンクあり。ピアスしてますね。
ガーディアンアンリミッティド Nigersaurus について解説。