サンタナラプトルの復元、発表7.28.00
ブラジル・リオデジャネイロのFederal University Alexander
Kellnerが、
サンタナラプトル Santanaraptor の復元骨格と復元像を発表しました。
サンタナラプトルはブラジル北東部のAraripe盆地のサンタナ累層(白亜紀の
1億1千万年前の地層からです)から1991年に発見され、ネイチャー96年1月
4日号に"Foosilized theropod soft tissue"と題したscientific
correspondence
が掲載されています。
発見されたのは恥骨、後肢、尾部の脊椎骨数個ですが、軟組織も化石化して
出土しています。筋繊維、血管が電子顕微鏡により確認されています。
命名は1999年、KellnerによりSantanaraptor placidus とされています。
ニュース報道では、これがT-REXの起源という報じられ方をしています。ティ
ラノサウルス類の起源は南半球ということが書いてありますが、どういう根拠
からか、私にはよくわかりません。どうも、記者に「T-REXのような獣脚類だ」
と説明したのを記者がT-REXのご先祖と誤解したのではないかという気がし
ます。
日本でも、ティラノサウルス科の歯が発見されています。また、タイの白亜紀
前期から発見されたシャモティラヌスのことも考え合わせた上での発表なのか、
その中身を詳しく知りたいところです。
復元された全身像は、体高約75cm、体長約180cm、体重約30kg(ナショナ
ルジオグラフィックニュースでは体高約1.6m、体長2.5m)、小型です。
ヤフーニュース
ヤフーニュース(写真)
CNNニュース
ナショナルジオグラフィックニュース
DinosaurML(サンタナラプトル論文に関して)
DinosaurML(Dinosaur Genera List corrections #131サンタナラプトル)
参考:MUSEU NACIONAL/UFRJ Departamento de Geologia
e Paleontologia
同博物館で今年3月まで開催した恐竜展