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尾端骨をもつ恐竜、ノミンギア7.6.00
  5月17日付けで、お知らせしたニュースです。本日、林原のサイトで発表さ
 れました。オビラプトル類のノミンギア Nomingia gobiensis gen. et sp. n. は、
 鳥類と同じ尾端骨(尾椎の先端部が癒合している)を持っていました。
 が、鳥類に直接つながるのではなく、独立に進化した特徴であるとされてい
 ます。
 林原のサイトでは、報告要旨のほか発掘風景、骨格、骨格図を見ることがで
 きます。
 林原グループホットニュースをご覧ください。
 毎日フォトジャーナル
 参考:Acta Paleontologica Polonica 45(2): 97-106
    "A new oviraptorosaur (Dinosauria, Theropoda) from Mongolia: The
     first dinosaur with a pygostyle,"
    ここでも写真が見られるはずなのですが、うまく表示されないときは、
    下のリンクで見てください。
    1 ノミンギアの椎骨
      A 保存されているうち最も前方の椎骨左側面から
      B 同椎骨最も前方の6個上方から
      C 尾椎、左側面から
      D 尾椎の前部
      E 尾椎の先端部、尾端骨も
    2 ノミンギアの腸骨ABC、右恥骨D、坐骨D
    3 左大腿骨AB、右脛足根骨CD
   
   ネイチャーに掲載された予報については、1月13日付けで紹介して
   あります。バックヤードの獣脚類のページをごらんください。(予報自体は
   ネイチャージャパンの無料の登録が必要です。)

尾端骨をもつオビラプトロサウルス類記載5.17.00
  DinosaurMLによると、ネイチャー1月13日号のbrief comuunicationで
 報告された、鳥類のような尾端骨をもつオビラプトロサウルス類が記載
 されたそうです。掲載誌はActa Paleontologica Polonica 45(2): 97-106
 "A new oviraptorosaur (Dinosauria, Theropoda) from Mongolia: The
  first dinosaur with a pygostyle,"報告者は、リンチェン・バルスボルド、
 ハルツカ・オスモルスカ、渡部真人(林原)、フィリップ・カリー、ツォクト
 バートル
 Nomingia gobiensis と命名されたそうです。
 
非鳥類である獣脚類から尾端骨発見1.13.99
  ネイチャー1月13日号のbrief comuunicationです。報告者は、リン
 チェン・バルスボルド、フィリップ・カリー、Nathan P. Myhrvold、ハル
 ツカ・オスモルスカ、渡部真人(林原)

 ナショナルジオグラフィック誌1999年11月号の100ページに、モンゴル
 で見つかったオビラプトロサウルス類の尾椎の写真があります。末端
 の5つの椎骨が合わさって、鳥類に見られるような一つの尾端骨を形
 成しています。今回の報告は、このオビラプトロサウルス類について
 です。

 この化石は、モンゴル・ブギン・ツァフの上部白亜紀ネメグト累層で発
 見されました。脊椎骨のほとんど、血道弓、肋骨、腹肋、骨盤、大腿
 骨、脛骨、腓骨、近位足根骨からなります。これまで知られたオビラ
 プトル類でも最も大きいものの一つだそうです。
 この化石は、既知のオビラプトル類よりも短い尾椎(24個)で、先端の
 5つは尾端骨になっています。これより短い尾椎をもつのは、カウディ
 プテリクス(22個)だけです。
 
 この尾端骨が、鳥類との関係を示すかどうかについては、報告では否
 定的な見解をとり、独立して進化したものとしています。獣脚類のなか
 で、尾端骨は、少なくとも3回独立して進化したものと結論づけていま
 す。

 ネイチャー誌上には、マイケル・スクレプニク描く復元画がありあます。
 尾羽の広がり方はまるでカウディプテリクスの復元画のようです。
 ネイチャー
非鳥類型獣脚類の尾骨3.12.00
  ネイチャージャパンのホットトピックスで、掲載論文を読むことができます。