義県累層から繊維状の外皮構造を備えた最古の
ドロマエオサウルス類発見9.16.99
ネイチャー9月16日号掲載。XING XU, XIAO-LIN WANG
& XIAO-CHUN WU
Sinornithosaurus millenii gen. et sp. novと命名されたこのドロマ
エオサウルス類は白亜紀前期(約1億2千4百万年前)の義県累層
から発見されました(場所は四合屯)。
頭骨の長さが130mmですので、小さい恐竜であることがわかるで
しょう。でも成体です。骨格は写真を見ると中華竜鳥や他の恐竜標
本とは異なり、結構バラバラです。
特徴の1つは毛があることで、それは孔子鳥や始祖鳥のような羽
毛ではなく、中華竜鳥のような毛で、長さは40mm程だそうです。
「羽毛」や「毛」をもった恐竜として5番目になります。
他の特徴は、頭部より後方がより初期鳥類に酷似していることです。
また、強調されていることは、肩帯から前肢の自由度が高く、始祖
鳥のように羽ばたくのと同じ運動が可能だったことです。
このことから、鳥類の飛翔は地上から羽ばたくことから始まったとい
う説が裏付けられます。
この標本と他の恐竜とを分類しなおしたところ、Sinornithosaurusは
ドロマエオサウルス類の中でも基底的な位置をしめ、またドロマエ
オサウルス類は鳥類に最も近い恐竜とされています。
ネイチャー
ネイチャー門(日本語サマリーあり)
ディスカバリーオンライン
myCNN1,2,3
ABCニュース
参考:義県累層で発見の恐竜や地層年代に関する論文(ネイチャー)
Sinornithosaurus milleniiのイラスト9.18.99
DINOSAUR
illustrated Magazineで見られます。ABCニュースに
掲載されたものです。 Berislav Krzic 画。
Sinornithosaurus milleniiの3Dモデルと化石カラー写真9.22.99
ナショナルジオグラフィックニュースに、何とありました。3Dモデ
ルはBrian Cooley作。カナダのカルガリー在住の作家のようです。
カラー写真はネイチャーでも掲載していなかったので貴重です。
ナショナルジオグラフィックマガジン11月号に、この発見に関連す
る記事が掲載されるそうです。
DinosaurMLによれば、上記の3Dモデルのほかに哺乳類のトリコ
ノドン(三垂歯類)、Jeholodens jenkinsiのイラスト(実物の150%
大)のイラストも掲載されるそうです。こちらはMark A. Klingler の
イラストだそうです。
ナショナルジオグラフィックニュース
ナショナルジオグラフィックマガジン
DinosaurML
参考:カーネギー博物館のJeholodens
jenkinsiのイラスト