ポルトガルのアロサウルス4.30.99
 アカデミックプレスのデイリーインサイトに載っていたニュースです。
Journal of the Geological Society of Londonの最新号で報告が
掲載されているそうです。
 ポルトガルのリスボンから155kmほど北に向かった Leiraという地
の1億5千万年前の地層からアロサウルス・フラジリスの化石が発
見されたそうです。
報告者はthe Universidad Autonoma de MadridのBernardino Perez-
Morenoと米ユタのDinosaur National Monumentの Dan Chure。
後者はあとから骨の同定(というのかな?)を頼まれたようです。子供
の骨で不完全なものですが、恥骨、脊椎、後肢の一部が発見された
そうです。
Dan Chureによると、”私は世界中でアロサウルス類と称されるものを
見てきた。しかし北米以外でアロサウルスが見つかる何の証拠も見て
いない。”しかし、10年前に発見されたこの化石は、紛れもなくその種
に特有な恥骨の特徴があったそうです。”アロサウルスは我々が考え
ていたより広範囲に分布していたのだろう。”とDan Chureは述べてい
ます。
 問題は、この頃には既にパンゲアは分裂していてポルトガルと北米
大陸は数百km離れていたと考えられることです。 Perez-Morenoは、
恐らく恐竜の渡れる地峡があったのだろうとしています。
 ケンブリッジ大の古地理の復元のスペシャリストである地質学者Alan
Smithは、”アフリカとアメリカの間の中央大西洋を免れる事はできない。
このことの証拠は論争の余地はないし、そこには海洋底の岩がある。”
と言っています。しかし、この化石について”その時代の地図の改定を
必要とするには、全くその資格のあるデータだ”といっているそうです。
デイリーインサイト
BBCニュース
The Journal of the Geological SocietyのVol. 156, Part 3, May 1999