最高の恐竜ハンターは命名では最低 9.26.10
  ネイチャーニュース
  命名競争でその名を知られるマーシュとコープ。マーシュは恐竜と中生代鳥類あわせ98種
 命名しましたが、現在まで有効な種は35。有効率は36%です。コープは64種命名しましたが、
 有効種は9。有効率は14%しかありません。 一方、徐星は18種記載し、有効率は100%です。
 多くの種を記載した研究者と1・2種程度の研究者、記載年代等を解析し、何が有効率に影響
 を与えているのか論じています。
  MICHAEL J. BENTON
 Naming dinosaur species: the performance of prolific authors
 JVP vol.30 No.5 pp.1478-1435 アブストラクト

リンゴのゲノムを解読、祖先は恐竜絶滅期に枝分かれか8.30.10
 AFPBB

最古?の動物化石 8.19.10
  47ニュース 時事 毎日新聞 プリンストン大ニュース NSF
  オーストラリア南部の約6億3500万年前の地層から、カイメンの仲間である
 可能性がある化石が発見されました。化石を約50マイクロメーター毎の厚さに
 削り、断面の2次元情報をコンピュータで合成し、立体画像を作っています。
 これまで最古と考えられる動物化石より約9000万年古いものだそうです。
 Adam C. Maloof, Catherine V. Rose, Robert Beach, Bradley M. Samuels, Claire C. Calmet,
 Douglas H. Erwin, Gerald R. Poirier, Nan Yao & Frederik J. Simons
 Possible animal-body fossils in pre-Marinoan limestones from South Australia
 Nature Geoscience Published online: 17 August 2010 | doi:10.1038/ngeo934
 アブストラクト

歯や卵の殻にある同位体から古生物の体温を知る 5.25.10
  AFPBB Caltech フロリダ大
  PNASに出たRobert A. Eagleらの研究です。
  絶滅した動物の体温を知ることは、難問です。多くの場合、骨格やそこから導き出される習
 性などから、恒温動物だっただろうと推定されたりします。
 この研究では歯や卵殻のバイオアパタイト中に含まれる同位体、炭素13と酸素18の濃度に
 注目しています。その生物の体温が低いほど、これらの濃度は高く、高くなると分散する傾向
 があるのだそうです。
 そこで、まず現生の体温が判っている動物(シロサイ、インドゾウ、ナイルクロコダイル、アメリ
 カンアリゲーター、シロワニ(Sand Tiger Shark))で濃度と体温の関係を実証しています。
 次に絶滅動物としてマンモスの歯のアパタイトから体温を割り出しています。
 論文に出てくる絶滅動物はマンモスのみですが、1〜2℃誤差で割り出すのは可能と結論づ
 けています。
  報道ではさらにこの先、恐竜などの体温についても研究するとしています。

  Robert A. Eaglea, Edwin A. Schauble, Aradhna K. Tripati, Thomas Tutken, Richard C. Hulbert, and John M. Eiler
  Body temperatures of modern and extinct vertebrates from 13C-18O bond abundances
   in bioapatite
  PNAS  doi: 10.1073/pnas.0911115107 アブストラクト

甲殻類化石は新種だった 昨年、福井の八田さんが市内で発見 3.01.10
  中日新聞
  福井市大島町の会社員八田真毅(はったなおき)さん(43)が、同市内で昨年発見
 した甲殻類の一種「スナモグリ」の化石が、新種と認定されました。
 Neocallichirus hattai と命名、種小名は八田さんに献名。
 瑞浪市化石博物館研究報告 第36号に論文掲載されています。
 Hiroaki Karasawa and Tomio Nakagawa
 A new species of ghost shrimp (Decapoda: Thalassinidea) from the Miocene
 Kunimi Formation, Fukui Prefecture, Japan
 Bulletin of the Mizunami Fossil Museum, no. 36 (2010), p. 31?36, 4 figs.
 福井県の中新統国見累層産スナモグリ類の1新種

和歌山県白浜町で1,600万年前マングローブ湿地に住む貝化石 2.03.10
  毎日新聞 紀伊民報
  和歌山県立自然博物館は、白浜町でマングローブ湿地に住む巻貝の化石が
 発見され、約1,600万年前の紀伊半島にはマングローブ湿地が広がっていたこ
 とが明らかになったと発表しました。
 スケンクセンニンガイ(Telescopium schencki) といい、マングローブ湿地に住む
 代表的な巻貝であり、この貝の存在により、この時代の紀伊半島にはマングロー
 ブ湿地が広がっていたことがわかるそうです。
 この1月に開催された日本古生物学会第159回例会で発表されました。

化石:佐野の石灰鉱山で発掘、2新種と判明 2億6800万年前の腕足類 /栃木
  1.21.10
  毎日新聞
  佐野市菅町の石灰鉱山から発見された腕足類、、「トゥロピデラスマ・ヤマスゲン
 シス」、「クライオチリディナ・ハヤサカイ」と命名。日本古生物学会で葛生化石館
 奥村よほ子学芸員が発表します。