無脊椎動物が道具を使う! 12.16.09
  ディスカバリー ビクトリア博物館ニュース(動画あり) ナショナルジオグラフィック(日)
  タコがココナツの殻を持ち運び、シェルターとして使う例が撮影されました。
 無脊椎動物が道具を使う最初の例としています。Amphioctopus marginatus という
 種類で、インドネシアの海で撮影されました。
 Julian K. Finn, Tom Tregenza and Mark D. Norman 2009.
 Defensive tool use in a coconutcarrying octopus
 Current Biology, Volume 19, Issue 23, R1069-R1070, 15 December 2009
 doi:10.1016/j.cub.2009.10.052 論文

秋田市河辺のサザエ化石、現生種最古と判明 3年前に出土 11.27.09
  秋田魁
  秋田市河辺岩見の川べりで3年前に出土したサザエの化石が、現生種としては
 最古の500万〜400万年前の化石であることが25日までに、中京学院大学(岐阜
 県)の冨田進特任教授(古生物学)の鑑定で分かったそうです。

石器:国内最古か 12万年前の地層から 出雲・砂原遺跡 9.29.09
  毎日新聞 読売新聞
  かの「ゴッドハンド」以来、旧石器発見というニュースは聞かなくなりましたが、
 今回は、もしかしたらのようです。同志社大の松藤和人教授らのグループが、
 島根県出雲多伎町の砂原遺跡で発見。

北海道三笠で40年前に発見の化石、ミョウガガイ類と判明 9.22.09
  北海道新聞
  約40年前に北海道三笠市の幾春別川上流で発見された化石が、フジツボ類の
 ミョウガガイ類と判明し、論文記載されました。9000〜8600万年前の後期白亜紀
 で、国内では2番目に古い例だそうです。
 SHIN-ICHI NOMURA, HARUYOSHI MAEDA, SHIGEO HARADA and GENGO TANAKA 2009.
 FIRST RECORD OF THE CIRRIPEDE GENUS STRAMENTUM (THORACICA,
 SCALPELLIFORMES) FROM THE UPPER CRETACEOUS OF JAPAN
 Palaeontology Vol. 52 Issue 4, pp. 849 - 855
 DOI: 10.1111/j.1475-4983.2009.00885.x アブストラクト

久慈琥珀博物館、新種のアリ化石2種発表 9.04.09
  毎日新聞 久慈琥珀博物館ニュース
  アリ化石入り琥珀の中から。アケボノアリの一種「クジアケボノアリ(仮称)」と、
 国内初の発見となるビルブラアリ亜科「クンノコアリ属 クンノコアリ(仮称)」です。
 「くんのこ」は久慈地方の方言で琥珀を意味するそうです。
 9月4日から同博物館で公開。

鳥取市佐治町辰巳峠から見つかった国内最古のヒラタドロムシ科昆虫
  8.06.09
  朝日新聞 鳥取県プレスリリース 鳥取県立博物館展示案内
  国内最古となる約650〜550万年前のヒラタドロムシ化石が、8月7日から
 鳥取県立博物館で展示されます。

最古の動物は湖の環境から 7.28.09
  カリフォルニア大リバーサイド校ニュース MSNBC
  ナショナルジオグラフィック(日)
  最古の多細胞動物は海からが、これまでの定説でした。しかし、カリフォルニア大
 リバーサイド校のTom Bristow らが、6億年前の多細胞動物の胚が含まれている、
 中国南部Doushantuo(?山沱)層を調査したところ、スメクタイトと呼ばれる粘土鉱
 物が豊富に含まれていることがわかりました。スメクタイトは通常、他の粘土に変
 化していきますが、ここではセメクタイトのまま保存されている。しかし、それは、
 塩分とアルカリ分が含まれる湖の環境でないと保存されないそうです。
 よって、この時代の多細胞動物は湖の環境で生存していたということです。
 さて、これらの動物は湖の環境で進化したのか、どうか。また、湖は比較的短期間
 で環境が変化するのに、そこになぜ現れたのか、新たな疑問が生まれているよう
 です。
 27日から31日にPNASに論文掲載されるそうです。

三重県、ミエゾウ足跡化石調査を実施 4.27.09
  読売新聞 三重県お知らせ
  今から300〜400万年前に生息していたミエゾウの足跡化石調査。三重県は鈴鹿川支流
 の御幣(おんべ)川で実施します。4月30日に予備調査、5月4日から9日まで本調査。

バージェス頁岩から産出した新たなアノマロカリス類 3.21.09
  ウプサラ大ニュース AFPBB
  Hurdia victoria は1912年、Walcottにより甲殻類として記載されました。アノマロ
 カリスの体の各部が別個にエビやクラゲとして記載されたのと同様に、Hurdia
 victoria
の体各部もクラゲ、ナマコ、甲殻類など8つの別の生物として記載されて
 いたそうです。
 今回、スミソニアン自然史博物館所蔵標本など、博物館から集めた新たに利用
 可能となった幾つかの化石も含めて、カンブリア紀の化石を数百ほど分析し、
 Hurdia の全体像を組み立て、アノマロカリス類の系統樹における位置を導き出し
 たものです。5億年前、カンブリア紀の海を捕食者として支配していたのでしょう。
 Hurdia は、カナダのバージェス頁岩の化石で最も多くみられるアノマロカリス類
 だそうです。その頭の盾状構造は、固有ものであり、、えらの構造は節足動物の
 手足と呼吸器の起源と関係を知る手掛かりとなるそうです。
 Allison C. Daley, Graham E. Budd, Jean-Bernard Caron, Gregory D. Edgecombe3 Desmond Collins
  The Burgess Shale Anomalocaridid Hurdia and Its Significance for Early Euarthropod Evolution

 Science 20 March 2009:Vol. 323. no. 5921, pp. 1597 - 1600
 DOI: 10.1126/science.1169514

 新種の化石、大きな腕はハサミの起源か2.08.09
  ナショナルジオグラフィック(日) イェール大ニュース
  3億9千万年前の初期節足動物、Schinderhannes bartelsi と命名されています。
 この生き物がもつ大付属肢、節足動物がもつハサミの起源かといわれるそうです。
 これまで、大付属肢をもつ動物はSchinderhannes bartelsi より1億年前に絶滅してい
 たということで、ハサミを持つ動物との関連が研究されるそうです。
 Gabriele Kuhl, Derek E. G. Briggs, and Jes Rust
 A Great-Appendage Arthropod with a Radial Mouth from the Lower Devonian
 Hunsruck Slate, Germany
 Science 6 February 2009: Vol. 323. no. 5915, pp. 771 - 773
 DOI: 10.1126/science.1166586 アブストラクト

「最古の動物の化石」を発見 2.06.09
  Wired Vision(日) カリフォルニア大リバーサイド校ニュース
  オマーンで発見された6億3500万年前以前のカイメンの痕跡について
  Gordon D. Love, Emmanuelle Grosjean, Charlotte Stalvies, David A. Fike, John P. Grotzinger, Alexander S. Bradley,
  Amy E. Kelly, Maya Bhatia, William Meredith, Colin E. Snape, Samuel A. Bowring, Daniel J. Condon & Roger E. Summons
  Fossil steroids record the appearance of Demospongiae during the Cryogenian period
  (化石ステロイドに記録されたクリオジェニア紀の普通海綿類の出現)
  Nature 457, 718-721 (5 February 2009) | doi:10.1038/nature07673

長野県戸隠で貝形虫の化石2種類新種記載 1.20.09
  信濃毎日新聞 朝日新聞
  長野市裾花川などの約400〜300万年前の地層から発見された貝形虫化石のうち2種類が
 新種として記載されたそうです。
 「アウリラ トガクシエンシス」と「アウリラ シガラミエンシス」です。
 17日から戸隠地質化石博物館で展示されています。