小学生が新種の甲殻類発見 12.14.08
和歌山県立自然博物館 朝日 毎日 読売各10日付
大阪府阪南市の小学校3年(発見当時)熊谷菜津美さんが2007年12月に化石探しイベ
ントで発見した甲殻類化石がHoploparia 属の新種として記載されました。
種小名は熊谷さんの名にちなみnatsumiae とされました。
Etymology. The specific name is derived from the surname of N. Kumagai,
who collected the type specimen.
記載論文
Hiroaki Karasawa, Masaaki Ohara, and Hisayoshi Kato
New records for Crustacea from the Arida Formation (Lower Cretaceous, Barremian)
of Japan
Boletin de la Sociedad Geologica Mexicana Volumen 60, num. 1, 2008, p.
101-110 ダウンロード
生命の起源、アミノ酸は隕石衝突で簡単に合成 12.08.08
物質・材料研究機構プレスリリース 東北大学大学院理学研究科トピックス
朝日新聞 毎日新聞 読売新聞
初期の地球環境に模したガスや水をステンレスカプセルに詰めたあと、高速度の飛翔
体に衝突させ回収するという実験をしたところ、生命の起源に欠かせないアミノ酸や生物
有機分子が生成されました。
この実験は38から40億年前の地球環境を再現したもので、生命の起源を強く示唆ものと
なっています。
Yoshihiro Furukawa, Toshimori Sekine, Masahiro Oba, Takeshi Kakegawa & Hiromoto Nakazawa
Biomolecule formation by oceanic impacts on early Earth
Nature Geoscience
Published online: 7 December 2008 | doi:10.1038/ngeo383
アブストラクト
巻き貝の化石が示すアラスカのルーツ 11.20.08
ナショナルジオグラフィック(日)
アラスカで発見された約4億2千万年前の巻貝化石18種は、同時期のヨーロッパやロシアの
巻貝化石と明確な類似点があることがわかったそうです。その理由は、太古の火山弧の移動
と推測されているそうです。
マンモス復活に道?凍結死体マウスからクローン誕生 11.04.08
朝日新聞 理化学研究所プレスリリース
永久凍土に近い条件(−20℃)で最長16年間保存されていたマウスからクローンを
マウスを作ることに成功しました。従来、クローンを作るのが最も難しいとされてきた脳
由来の細胞から、最も効率よく作れたそうです。
この研究によって、凍結によって死滅し、崩壊してしまった細胞であっても、核が正常
に維持されており、それらの核を利用すると死んだ細胞からでも生命を作り出せること
を初めて実証しました。この方法を用いると、今後、永久凍土から発掘される絶滅動物
も復元できる可能性があることを示す重要な成果といえます。さて、マンモスに応用で
きるでしょうか。
論文はPNASの11月3日の週に掲載されるそうです。
参考:ロシア共同マンモス復元プロジェクト(岐阜県畜産研究所飛騨牛研究部)
数珠繋ぎになった奇妙な化石 10.15.08
ナショナルジオグラフィック(日)
竜脚類の巨大化要因と同じく先週のサイエンスに掲載されたものです。5億2500万
年前の澄江動物群化石発掘中に発見された、一列につながったエビのような節足動
物化石。移動のためにつながっているのだろうというのです
Xian-Guang Hou, Derek J. Siveter, Richard J. Aldridge, David J. Siveter
Collective Behavior in an Early Cambrian Arthropod
Science 10 October 2008: Vol. 322. no. 5899, p. 224 DOI: 10.1126/science.1162794
最古の飛行昆虫印象化石発見 10.15.08
ライブサイエンス ユーレカアラート
米マサチューセッツ州Tufts大のJake Bennerらが1929年に書かれたマスター論文
により化石採集をしていて発見したそうです。約3億年前の8cmほどの羽をもった昆虫
全身の印象化石ということです。
化石サンゴ世界最大級 6000年前微環礁と判明 10.14.08
琉球新報
沖縄県中城村当間の海岸で、南北7m、東西5mの化石化したサンゴ塊が見つかり、
約6,000年前のハマサンゴのマイクロアトール(微環礁)だそうです。
虫入り琥珀と次々発見 10.09.08
岩手日報
久慈琥珀博物館は、以前、国内最古のカマキリ化石が入った琥珀が発見された約
8700万年前の地層から、昆虫などの化石が入った約50点の琥珀が新たに発掘され
たことを発表しました。これまで発見された昆虫化石は部分的なものや、大きさが2ミリ
以下のものばかりでしたが、今回は欠損も少なく、ハチやウンカ、クモなど体長7ミリほ
どのものも含まれ、肉眼で確認できるほど保存状態がいいものということです。
現在、博物館新館で特別公開しています。
脊椎動物の歯は外胚葉と内胚葉の両方から 10.09.08
古いCMを真似して言えば「哺乳類は歯が命」歯だけで記載される哺乳類も少ない
とはいえません。恐竜でも獣脚類の歯は高値で取引されています。
さて、その歯の進化について、これまでの古典的な説では口腔と歯は外胚葉から陥
入によって生じるとしていたそうです。ちなみに「歯の比較解剖学」では「口腔上皮由
来の外胚葉性の上皮細胞であるエナメル芽細胞と、間葉由来の象牙芽細胞が互い
に相互作用しつつ、象牙質・エナメル質という硬組織を形成する」としています。
しかし、遺伝子導入アホロートルを用いた研究により、が外胚葉と内胚葉の両方から
生じ、両者の混合であるものもあることがわかったそうです。
Soukup, V. et al. 2008. Dual epithelial origin of vertebrate oral teeth
Nature 455, 795-798 (9 October 2008) | doi:10.1038/nature07304
最古の生物足跡、米ネバダで発見 10.07.08
オハイオ大ニュース
これまで最古とされたものより約3千万年古く、カンブリア紀以前、エディアカラ
紀まで遡る水生生物足跡が、米ネバダ州で発見されました。
約5億7千万年前になるそうです。エディアカラ紀の生物といえばディキンソニア
など、軟体で底生の生き物を思い浮かべますが、これはムカデやヤスデに形が
似た節足動物のものではないかということです。
オハイオ大のLoren Babcock,によりGSA総会のポスターセッションで発表される
そうです。
5億年前の海底生物の化石群見つかる―重慶市 9.19.08
レコードチャイナ 人民日報
同市南川区の金佛山で4億3千万年から5億年前の海底生物化石群が発見され
たそうです。
福島県内最大級のアンモナイト発見 9.18.08
福島民友新聞
南相馬市原町区石神の中ノ沢層から全長約35cmのアンモナイト
久慈琥珀博物館、日本最古のカマキリ化石を発見と発表 4.19.08
岩手日報 朝日新聞 久慈琥珀博物館ニュース
約8700万年前の地層から産出した琥珀の中からです。前脚のとげの特徴から、白亜
紀のとげの無いカマキリと現生のカマキリの中間的な種と見られ、新種の可能性が高い
そうです。琥珀の中に入ったカマキリは、世界では8例目、日本では初めて。
久慈琥珀博物館では、4月18日(金)から一般公開スタート、さらに4月26日からは企画展
で公開する虫入り琥珀と併せて見ることができるそうです。
2億年前絶滅のコノドントの化石発見 小牧の西山さん木曽川左岸で 2.25.08
中日新聞23日付
5億8千万年前の八方螺旋状生物化石 2.04.08
新華社
中国地質科学院地質研究所の研究グループは、貴州省江口県翁会村から、約5.8億年前
エディアカラ紀の生物化石を発見しました。最も早期の八放射螺旋動物で、地質学報英文版
2008年第1号に記載論文が掲載されたそうです。八臂仙母虫(新属新種)と報道では紹介して
いますが、中国では全て中国名でしか報道しないので、学名はまだわかりません。
参考:廟河生物群定義
新元古代?山沱期廟河生物群在貴州江口的発現(PDF科学通報第49卷第18期 2004年9月)
最古のカブトガニ記載 1.29.08
MSNBC ロイヤルオンタリオ博物館ニュース ライブサイエンス
カナダ、マニトバ州、4億4千5百万年前の地層から産出した、これまで考えられていたより、
1億年起源を遡った標本が記載されました。全長わずかに4cmといいますから、現生のカブト
ガニの体長50cmと比べ、なんと小さいものかと驚きます。ただしこれが成体かどうか不明だ
そうです。新属新種として、Lunataspis aurora と命名されています。
DAVID M. RUDKIN, GRAHAM A. YOUNG, GODFREY S. NOWLAN (2008)
THE OLDEST HORSESHOE CRAB: A NEW XIPHOSURID FROM LATE ORDOVICIAN
KONSERVAT-LAGERSTATTEN DEPOSITS, MANITOBA, CANADA
Palaeontology 51 (1), 1?9. doi:10.1111/j.1475-4983.2007.00746.x
アブストラクト
アンモナイト化石が牟岐町で2例目 地元住民、海岸で採取 1.12.08
徳島新聞